2014.06.22
今回は、離婚原因として代表的な「婚姻を継続し難い重大な事由」について、お話します。
相手方が婚姻関係の継続を望んでいて、離婚に反対ということであれば、究極的には、離婚訴訟の段階で、判決で離婚を認めてもらうことになります。
そのために、「婚姻を継続し難い重大な事由」を証明していくことになります。
この「婚姻を継続し難い重大な事由」とは、端的にいうと、婚姻関係が破綻していることで、①夫婦としての信頼関係が完全に切れてしまい、②もう回復の見込みがない、という状態をいいます。
裁判では、婚姻関係が破綻しているかどうか審理されることになりますが、どういう事情があれば破綻が認められるのかというと明確な基準はありません。
しかし、裁判所は、別居期間の長さにまず注目すると言われています。
別居期間が長ければ、夫婦関係が破綻しているのだろうと推定できるからです。
では、どのくらい別居していれば、破綻していると推定されるのかというと、これもまた、明確な基準があるわけではありません。
しかし、少なくとも5年継続して別居が続いていれば、破綻していると推定できるのではないかという考え方があり、参考になります。
結局は、ケースバイケースです。
もともと婚姻期間が短い場合などは、より短い期間でも破綻が認められることがあると思います。
一般的には、別居していることの他に、夫婦共同生活をこれ以上続けられないという事情を挙げていき、総合的にみて「破綻している」と主張します。
例えば、相手方が暴力を振るうとか不貞の証明まではできないけれども、どうやら特定の異性との交際が見受けられるなどといった事情です。
弁護士としては、お客様から「夫婦関係が破綻した」といえる事実をおうかがいし、その事情をいくつも積み重ねることで、裁判官に、「この夫婦は破綻している」ことを説得していくことになります。
ちなみに、離婚法律相談で、離婚したいと相談にいらっしゃる方から、「性格の不一致です」というお話をお聞きすることがあります。
「性格の不一致」ということだけでは、仮に、裁判段階まで進んでしまった場合、判決では、離婚が認められない可能性が高いです。
ですので、どうしても離婚したければ、他の条件を多少譲歩してでも、協議や調停段階での離婚成立を目指すなど工夫が必要です。
横浜・関内で離婚を考えているが、相手方が離婚に反対して困っているという方、まずは、弁護士法律相談を受けることをお勧めします。